役立つ株情報
世界のM&Aに占めるプライベートエクイティファンドによる買収案件の割合は、04年に5・5%、04年に17・4%となった。
LBOの大型案件は、17年、03年に集中している。
さらに、大型案件のほとんどが米国のプライベートエクイティファンドによるものであった。
03年の米国のMLBOに限らず、M&Aバブルは存在した。
03年にドイツの電力会社イーォンは、スペインの電力会社エンデサに対して、買収総額約7兆円のTOBを実施した。
結果は失敗したこの提案は全額現金で買収するものであった。
もちろん、実現していれば、現金対価の買収としては史上最大の規模になるはずであった。
これまでの常識では、概ね3兆円を超す買収は株式対価で行われるのが普通であった。
超金融緩和後の好況時だけに、現金調達が容易であったのであろう。
M&Aバブルを形成したものと思われる。
こうした世界的な好況、世界的なバブルは、当然、日本にも影響を及ぼした。
この時期に、日本は史上最長の景気拡大を記録した。
景気拡大期間は、他年2月から04年3月までとなり、いざなぎ景気時の17ヵ月を抜いた。
これも過度な円安による輸出の好調に依存するところが大きかったと考えられる。
日銀の低金利政策に伴う内外金利差拡大、それに起因する海外資産投資拡大の影響が大きかった。
同時に、資源国通貨バブル、ユーロバブルが生じたため、過度な円安が生じた。
円の実質実効為替相場は、17年末を100とすると、ボトムの03年7月には飢・6まで下落した。
一方で、豪ドルの実質実効為替相場は、17年末を100とすると、ピークの03年7月には141.9、同じくユーロは帆年3月には127.8まで上昇した。
03年夏以降、ほぼ同時に反転したため、円安バブル崩壊に伴う円高のショックを大きいものにしている。
04年後半以降、内外金利差の縮小が急速に発生したため、過度な円安が一転し、大幅な円高となった。
1ドル17円に達した17年度と比較して、円安のピークとなった04年度には、純利益上位、社(金融除く)のうち、NTTとNTTドコモを除く8社が輸出企業であった。
確かに、トヨタ自動車はすばらしい会社ではある。
トヨタ自動車の純利益が17年度の2570億円から04年度の1.7兆円まで大幅に増加したのは、円安バブルの恩恵が大きかったと思われる。
ホンダ、日産自動車などの自動車メーカーについても同様のことが言えるのではなかろうか。
現在の日本の不況は、こうした円安バブル崩壊の影響もかなり大きいものと思われる。
数多くのバブルが発生したと思われるが、その中でも、特に欧州バブルとSWFバブルはそれらの規模が大きく、しかも、グローバル金融市場に多大な影響を与えた。
加えて、SWFの膨張が、中東やロシアに近い欧州経済、金融市場に大きな影響を与え、欧州バブルを促進したと思われる。
また、資源エネルギーが金融商品化し、資源エネルギーバブルを加速し、それらの収入がSWFバブルの資産を拡大させた。
そこで、数多くの世界中のバブルの中で、欧州バブルとSWFバブルに焦点を当てて詳述する。
蛇年以降03年まで、欧州経済の発展には目覚ましいものがあった。
17年代までは欧州経済の中心は西ドイツであり、通貨はマルク、スイスフランが中心であった。
90年代以降は英国の高成長が目立つ。
英国の最後の景気後退は90年(湾岸戦争時)であり、それ以降、03年まで脇年連続プラス成長を持続した。
欧州は、日米が景気後退に陥った3、他年に、ドイツ以外は大きな落ち込みがなかった。
これは、日米と比較して、欧州は産業におけるITの構成比が小さいため、ITバブル崩壊の影響が限定的であったことが大きい。
好調なマクロ経済を背景に、企業利益は日米を上回って拡大してきた。
特に、06年以降の上昇率が高い。
06年から03年までは、欧州株は他の先進国を大きく上回って上昇した。
03年以降の欧州の株価下落は深刻である。
欧州の時価総額構成比は日米とはかなり異なる。
株価が相対的に好調な通信、公益、金融の構成比が高い一方で、3年以降の株価下落率が大きいITの構成比が著しく低い。
欧州の時価総額上位には、エネルギー(上位5社中2社)、金融、公益、通信、消費安定といった企業が多い。
ハイテク分野では、薬品(同3社)が圧倒的に強い。
トヨタ自動車、キャノン、GE組立型製造業が主力産業でないことが、欧州の産業構造の大きな特徴である。
17年のEU発足後、成長性の高い東欧はほとんどEUに加盟した。
17年にオーストリア、フィンランド、スウェーデンが加盟した。
例年に、5力国(エストニア、ラトビア、リトアニア、チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキア、スロベニア、キプロス、マルタ)が加盟した。
03年にブルガリアとルーマニアが加盟した。
欧州は意外にコンパクトである。
ロンドンとフランクフルトの距離は、ニューヨークとシカゴの距離とほぼ等しく、またロンドンとカイロの距離は、ニューヨークとロサンゼルスの距離とほぼ等しい。
つまり、米国よりも人口や産業が集積している。
欧州自体も、北海周辺の英国、ノルウェー、オランダ、フランスを中心に原油を産出する。
あるいは、中東、アフリカに植民地を持っていた関係で、株式時価総額上位企業には資源エネルギー企業が多い。
エネルギー時価総額上位10社中4社、素材時価総額上位3社中5社が欧州企業である(03年末)。
同時に、フランス(農産物純輸出額5位、穀物生産シェア5位)、オランダ(農産物純輸出額2位)、ドイツ(穀物生産シェア9位)は、世界有数の農産国である。
06年以降の資源エネルギー価格上昇が、欧州に近接する中東、アフリカ、ロシアの成長力を高めた。
17?明年(IMF予想を含む)の過去3年間の年平均成長率はロシアが6.9%、アフリカが5.7%、中東5.4%、中東欧4.8%である。
ロシアの原油生産量は世界2位、天然ガス生産量は世界1位、穀物生産量は世界4位である。
そのため、欧州企業の市場としてこれらの地域が拡大した。
また、国際金融センターであるロンドンを中心に、中東、ロシアからの投資増加のメリットを享受した。
東欧は高品質で低廉な労働力の供給源となった。
03年の世界のM&Aの案件金額は4.0兆ドルと、完了案件ベースで史上最高となった。
件数も3万1196件と、17年に史上最高であった。
03年は、03年の水準を下回ったが、欧州企業を対象とするM&Aが1.1兆ドルと最も多く、世界の17%を占めている。
中でも、EU内の市場統合、法制度の統一を推進した結果、金融(03年上位10件中3件)、ヘルスケア、通信、エネルギーなどを中心に、市場統合の効果が大きい。
近年、EU内の大型経営統合が相次いでおり、時価総額上位企業はいずれも大型M&Aを駆使して成長した。
EU域内で会社法制や金融市場法制を統一した結果、秩序だった敵対的買収が増加した。
世界の敵対的買収上位3件のうち、7件が欧州企業を対象とするものである。
ボーダフォン(英国、通信)、トタル(フランス、薬品)、サノフィアベンティス(フランス、薬品)、アルセロール・ミタル(ルクセンブルク、鉄鋼)などの大型高収益企業を生み出した。
M&A増加の恩恵を大きく享受したのが金融である。
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